Author: juna-wordp
樹奈のMusic Library FM高知
お正月はゆっくり過ごされましたか?私は家族と過ごしましたが、ギターが趣味の父の演奏をきいたり、それに合わせてコラボしたりして、家族ライブをしながら、お節料理やお酒を楽しんで久しぶりに和やかなお正月を過ごしました。
1/7は家族、親子にちなんで、ブラジルの女性歌手リヴィア・ネストロフスキーが、実の父で、ギタリストのアルチュール・ネストロフスキーと組んだ親子デュオ作品2020年の『サラバンダ』から、アルチュール・ネストロフスキー & リヴィア・ネストロフスキーで「Cisne」お送りしました。
父であるアルトゥール・ネストロフスキーは作曲家/ギタリストにして音楽評論家や作家、サンパウロ交響楽団の芸術監督も務めるマエストロでなんです。
ショーロとクラシカルの美しい部分が抽出されたアレンジ、息の合った演奏です。
この曲、どこかで聴いたことのあるメロディだと感じた方も多いかもしれません。
これはフランスの作曲家サン・サーンスの「白鳥」のポルトガル語バージョンです。
この作品では父のアルチュールがバッハ、シューマン、シューベルトなどのクラシック曲にポルトガル語の歌詞を付けてギターアレンジしていますが、
娘のリヴィアの歌声は、少し小難しい感じのものも全て噛み砕いたような自然体の歌で心地よいです。
親子ならではのどこか通じ合うものが音として表現されているような素敵な作品でした。
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クリスマスイブは楽しい音楽が満載のクリスマス映画を見て過ごすのはいかがでしょうか。
12/24は2019年のディズニーの映画「ノエル」をピックアップしました。
主演がミュージカルでも大活躍のアナ・ケンドリックということもあり、期待して見てみると
なんとミュージカル仕立てじゃないし、アナは歌わないの?と思いながら映画は進んでいきます。
でも、おやっ?劇中の音楽が、とってもいけてるっ!
なんと予想を裏切る素晴らしい発見をしました。
それは音楽を担当している作曲家のコーディ・フィッツジェラルドと、アメリカの兄妹ユニットであるLawrence。
このタッグはこれまでに複数の作品を手がけていますが、この映画「ノエル」ではディズニー映画の最年少コンポーザーとなったんですね。
若き才能を感じるLawrenceの兄クライドと妹グレイシーの歌声なかなか良いです。
映画「ノエル」サウンドトラックより、Lawrenceで「merry christmas baby」お送りしました。
この曲はルー・バクスター&ジョニー・ムーア作のスタンダードで、チャック・ベリーや、ジェームス・ブラウン、オーティス・レディングもカバーしていますが、
このLawrenceのソウルフルな歌声もなかなかしびれますね。
Lawrenceは映画音楽界でもたくさんの曲を書いている兄のクライドと女優としても知られるグレイシーのローレンス兄妹、
そして幼少期と大学の友人で構成された8人編成のポップバンドとして活動しています。
ソウル・ミュージックと現代的ポップ・センスをミックスした音作りでオリジナル曲もとにかくエネルギッシュで新鮮なグループです。
8人編成ということなのでライブもホーンセクションが炸裂して見応えがありそうですよね。
これからも注目したいアーティストです。
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12月後半にもなると、仕事では良いお年を〜と挨拶することが増えてきました。
お庭のシンボルツリーにイルミネーションを飾ったり、年賀状の準備をしたりしていると、あれー?この間やったばかりなのになぁと一年が過ぎる早さに苦笑いしながら過ごしています。
みなさんも今年の総括、しているところでしょうか。仕事に遊び、充実した方もいれば忙しくあっという間に過ぎた方もいると思います。
12/17は繰り返しのような日々に焦燥感を抱きながらも、藻がいて進んでいきたい、そんな気持ちを書いた私の曲「リフレイン」お送りしました。
私にとって今年はあまりライブもできず、日々地味に、地道に、曲作りをして過ごしてきた一年で、1
2月という響きをきいて今年一年あまり進歩がなかったんじゃないかと焦りましたが、
思い返してみると、昨日より楽しい今日を過ごそうとしたり、今日頑張ったらきっと明日は明るい日になるはずと意気込んでみたりと、
自分なりに一生懸命良くしようとしてきたのかなと感じます。
みなさんも師走ともなると今年もあっという間に過ぎてしまいそうで焦るかもしれませんが、
忙しい日々や繰り返しのような日々、精一杯頑張ってきた自分を少しでも褒めてあげて、残りの2022年楽しく過ごしてくださいね。
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12/10は2014年のミュージカル映画「サンシャイン 歌声が響く街」をピックアップしてみました。
この作品はスコットランドのバンド、ザ・プロクレイマーズの音楽から着想を得た、田舎町の人間模様を描いたミュージカル、それを映画化したものです。
スコットランド製のミュージカルということで珍しいなと思って手に取ったのですが、舞台となっているスコットランドのリースという街がこんなに美しい景色なんだと驚きました。
石畳に趣のある建物が並ぶ街並み、そこで起こるドラマにぴったりのメロディにほっこりする作品です。
今回は「どんなことがあってもあなたに会いに行くあなたのそばにいたい」と歌うこの映画のテーマにもなっているナンバー
映画「サンシャイン 歌声が響く街」サウンドトラックより、「I’m Gonna Be(500 Miles)」お送りしました。
この曲は『妹の恋人』という映画のサントラにも使用され、全米でも93年にヒットしました。
曲のオリジナルを歌うザ・プロクレイマーズは83年に結成された双子の兄弟からなるロック・デュオで現在も現役で活動中です。
彼らのセカンドアルバムのタイトルがそのままこの映画のタイトルになっているのですが、
スコットランド訛りの英語が私はなかなか聴いたことがなくて新鮮で、
どこか素朴な感じがする音楽が映画の中に出てきた街のゆったりした雰囲気を持っていて、
サントラを聴きながらより一層スコットランド一度行ってみたいなと感じました。
スコットランド発のミュージカル、是非見てみてくださいね。
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最近ニュースを見ていると世界情勢がとても不安定だなと思います。
これまで普通の暮らしをしてきたのにあっという間に戦争の世の中になってしまう、本当に怖いし悲しい現実です。
そんな中、私たちの生活はいつも通り朝が来て夜普通に眠れているんですよね。
でも私たちだっていつミサイルが飛んでくるかもわからないなと思った時にこの何気ない毎日こそが特別なんじゃないかなと思いました。
12/3は、当たり前の日々こそ幸せなんだと思ってかいた、私の曲「幸せという日々」お送りしました。
今年も最後の月に突入しました。
またあっという間にここまで来てしまったと感じますが、思い返してみると仕事での出来事、家族との団欒、楽しいことも辛いこともたくさんのシーンがありました。
心は何気ない瞬間にちゃんと喜びを感じているんだなぁと思います。
なのに、ささっとやり過ごしてしまっていることが多いかもしれませんね。
師走は慌ただしく過ぎていきますが、いつも通り過ごせる毎日に小さな幸せを見つけて過ごしていきたいなと思います。
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11/26はアメリカのジャズピアニスト、ロバート・グラスパーの作品からラッパーのQティップとシンガー、ベーシストのエスペランサ・スポルティングをフィーチャーしたナンバー「Why We Speak」お送りしました。
2012年にグラミー賞最優秀R&Bアルバム賞を受賞したBlack Radio』のシリーズ第3弾となるアルバム『Black Radio III』がリリースされました。
2012年の『ブラック・レディオ』はその後10年間のジャズ/ヒップホップ/R&Bのジャンルの新たな形を生み出し、
ブラック・ミュージックの可能性を大きく広げたアルバムです。
ジャズのレコードをサンプリングしたり、打ち込みのビートに生演奏を組み合わせたり、録音した生演奏をサンプリングして再構築したりするのではなく、
生演奏のセッションにヒップホップ的な要素を含ませていて、
これってすごく技術がいることなのですが、セッションから生まれるグルーブが耳にすっと馴染みます。
ジャズがR&Bとヒップホップの世界にクロスオーヴァーしていて、聞けば聞くほど繊細なサウンドに気付きます。
エスペランサの躍動感あふれる歌声がループするコード進行の中で自由に形を変えているのは、やはり生演奏ゆえにできることなのかなと感じました。
音楽の可能性にわくわくさせられる作品でした。
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私は1日の終わりに一息ついてニュースを見るのが日課なのですが、悲しい事件も多く心が痛みます。
出口の見えない状況に立った時、どうしても立ち止まってしまいそうになります。
でもそんな時でも一歩ずつ前に進んでほしいなと思って一曲書きました。
11/19はその曲「光へ」お送りしました。
どんなに頑張っていても挫ける時や、辛いことが突然舞い込んでくる時ってあります。
私も何度も何度も落ち込みまくるし、しんどくて引きこもってしまいたい時もあります。
でも出来るだけ人と会う予定だったり仕事だったりをキャンセルせずに、ご飯作りとかほんと面倒だけどちゃんとやって、そんな時こそいつも通りのルーティンを過ごすようにしています。
意外とじっとしているより気持ちが楽だったりします。
もしみなさんが疲れてしまう時があったら一休みして、どうか立ち止まらず、また歩みを進めてほしいなと思います。
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11/12は2008年の映画「キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語」をピックアップしてみました。
ブルースからロックンロールそしてリズム&ブルースへ、というアメリカのルーツ・ミュージックがどんな風に生まれて、世界中で聴かれるようになったのか、
その1950年から70年頃の歴史をマディ・ウォーターズ、エタ・ジェームス、チャック・ベリーなどの伝説のアーティストを生み出したレーベルであるチェス・レコードを中心に描かれた作品です。
劇中では出演者による当時のヒット曲の演奏も堪能できます。
私たちが聴いているR&Bやソウル、ヒップホップなどのポピュラー音楽が全てここから始まっているのかと思うととても感慨深い作品でした。
この偉大なミュージシャンたちを演じた出演陣も素晴らしかったのですが、
中でもひときわ印象的だったのがエタ・ジェームス役のビヨンセです。
本人かと思うくらい特徴を捉えていて、それでいてビヨンセならではの表現力が素晴らしかったです。
今回は映画のサントラからビヨンセ「I’d rather go blind」お送りしました。
この曲のオリジナルは67年にリリースされていて、もともとシングルB面曲であったものの、数多くのミュージシャンにカバーされています。
とても影響力があるのかわかります。
もともと黒人たちの間でしか聞かれてなかったブルースが、世界中に伝染し、時代が変わって形を変えて進化しているんですね。
今の音楽にもその時のアーティスト達のスピリットが生き続けているんだと映画を見て感じました。
勉強になったなと思うところもあったので是非見てみてくださいね。
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ぼちぼち紅葉狩りの季節になってきましたね。みなさん一押しの紅葉の名所はどちらでしょうか。
私の一番は大学のときに住んでいた京都です。南禅寺や嵐山もいいですけど、京都の街を散策しながら眺めるそこら辺の紅葉がいいですね。
レトロとモダンが入り混じるとてもユニークな街の景色、京都ってほんとに世界に一つしかない雰囲気をもつ街なんじゃないかなと思います。
11/5は京都の街ような一見今風なのになんだか古風なところがある、そんな「彼」を歌った私の曲「クラシック」お送りしました。
曲を作る最初の段階でプロデューサーさんからアカペラから始まる曲を作ってみたらどう?と提案があったので、いい感じではもれるようにメロディを作ったのがこの曲の始まりです。
リズムはモータウンビートでレトロっぽく、でもサウンドは今っぽくというところに苦悩しながらアレンジしました。
レトロとモダンのギャップ、なかなかユニークで素敵だなと思います。
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以前より番組ではブラジルのミナス地方の音楽をご紹介してきましたが、10/29はこのミナス的な感覚で聴けるブラジルのビッグバンド、JAZZMIN’S BIG BANDをご紹介しました。
ジャズとジャスミンをかけたネーミングで、いい香りがしそうなこのグループは17人という大所帯で、
なんとメンバーが全員女性なんです。
ブラジルの伝統的なサンバやボサノバなどを軸にコンテンポラリーのセンスを吹き込んだ曲想で、
オリジナルから、有名なブラジルの作曲家たちの曲を独自にアレンジして演奏しています。
楽器編成が特徴的で、金管楽器以外にフルート、クラリネット、サックスなどの木管楽器が半数をしめ、ビブラフォンが加わって、アンサンブルに温かみがあるところが、女性らしくて私は気に入っています。
2021年にリリースのアルバム『Quando Eu Te Vejo』から、「7×1」お送りしました。
タイトルの7かける1からもわかるように、この曲は7拍子なんです。
サンバ的なリズムですごく自然で心地よいです。
このグループはサンパウロ州立ジャズ交響楽団などの編曲を務め、MPBの名だたる歌手たちのオーケストラ・アレンジも手掛ける凄腕の集まりです。
制作総指揮をとるのは作・編曲家のホドリゴ・モルチです。
金管楽器の音圧で派手なビッグバンドサウンドというのと別ジャンルという感じですね。
繊細なアンサンブルの柔らかいアレンジが、風のささやきや、豊かな森といったブラジルの空気を感じさせてくれました。
いつか来日したときは是非聴きに行きたいバンドです。