Author: juna-wordp

樹奈のMusic Library FM高知

クリスマスシーズン到来でお世話になった方や大切な人へのプレゼントを用意している方も多いと思います。

私は今年、ピアノ教室の子供の生徒さんに握ると模様が変わる鉛筆を用意してみました。

これは温度の変化で模様が変わるんですが、同じようなものにマグカップ、スプーンお風呂グッズ、いろいろありますよね。

こういうのをサーマルカラーの商品というそうです。特定温度で変色する化合物を基材にして塗料化したサーマルインクというものを使っていて、インクの成分同士が熱エネルギーによって化学反応を起こして色を発するそうです。

原理を知るとほほーうと賢くなった気がする反面、やっぱ何も知らず、説明できないからこそ不思議でロマンチックに感じるということもありますよね。

そういったところから言うと、心の変化も説明のつかない色の変化をするよなぁと思います。

12/9は失恋した心の色を、フラスコの中の化学変化する色にたとえて書いた私の曲「リケジョシツレンレポート」をお送りしました。

このタイトルにあるリケジョ、理系女子のことなんですが、私も実は大学で物理化学の勉強をしていたリケジョの端くれでした。

リケジョといえばどんなイメージでしょう。何でも式に表したくなるとか、答えがでないと気持ち悪いと思ってしまうとか、これらは私の勝手なイメージですが、この歌の主人公のように答えを出したいけどどうにもならない気持ちがあるのが人間ですよね。

心の色の変化を美しいブルーと言える主人公のことが、私はこの歌をライブで歌うたびに好きになりました。

色んな経験が化学反応を起こして新しい何かになっていくんだと思うと、嬉しいことも悲しいことも経験することは素敵だなと感じました。

樹奈のMusic Library FM高知

12/2は先々週ご紹介した映画「Remember Me」の主題歌を歌ったナタリア・ラフォルカデの一番最近の歌声にSpotlightを当ててみたいと思います。

彼女は2002年リリースの1stアルバムで、ラテングラミー賞にノミネートされ、2005年のセカンドアルバムでラテングラミー賞を受賞しました。

続いてサードアルバムではグラミー賞ノミネートと言う素晴らしい経歴の持ち主で、本国メキシコ含むラテンアメリカ諸国ではポップ・アイコンとして活躍している歌姫です。近年は中南米の伝統音楽、彼女のルーツミュージックですね、それに焦点を当てたクオリティの高い作品を連続で発表していて、メキシコの古き良き作品を新鮮に蘇らせて届けてくれました。

そしてついに、昨年、このルーツミュージック探求の長い旅から戻り、ほぼ自作の曲でまとめられたアルバムをリリースしました。

この中からタイトル曲ナタリア・ラフォルカデで「De todas las flores」お送りしました。

映画「リメンバーミー」の主題歌を歌うポップで可憐な声の持ち主、ナタリア・ラフォルカデという風に知っている方が多いとおもうのですが、このナンバーは伝統音楽の歌唱をとてもリスペクトしているように聞こえてきました。

哀愁があるのにどこか懐かしい温かさがあって、メキシコの空気を感じました。

是非彼女のルーツミュージックの作品も聴いてみてください。その中の『Un Canto por México, Vol. II』にはリメンバーミーの、再演も収録されていて違った味を楽しめます。作品を発表するたびに、色を変え進化していく姿、とてもかっこいいアーティストだなと感じました。

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最近、家の用事やルーティンの仕事、リハーサルなどで、ばたばたと過ごしていたからか、なんだか無意識に息苦しくなっていたようで、こりやいかんと思って、無理やり何もしないボーっとする時間を作ってみました。

そうしていると、今話題の本が無性に読みたくなりまして、2021年の本屋大賞に選ばれた「52ヘルツのクジラたち」を読んでみたのですが、久々に心を揺さぶられて、最高の癒しになりました。日々スケジュールをこなしていくのも大切ですが、倒れてしまう前にどこかでスピードを緩めて、自分自身の心の速さで進める時間を作ることも大切ですね。疲れて自分をなくしそうになったら、いったん休んで冷たい水でも飲んだら、また新たな光をみつけて、歩みを進めていけるのかなと思います。

11/25は、そんなメッセージを込めて書いた私の曲「光へ」お送りしました。

この曲はシンプルなコード進行で書いたので、アレンジは色んなアプローチの可能性があって、コーラスとホーンを対位法で書いてみたり、同じコード進行のループからじわじわと空間が広がっていく感じを表現してみた曲です。

疲れたとき今回私は読書が癒しの時間となったわけですが、みなさんも日常生活にくたびれた時は迷わず一休みして、回復してらそこにとどまらす、また一歩を踏み出してほしいなと思います。

 

 

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11/18は2017年のアニメーション映画で、第90回アカデミー賞で長編アニメーション賞と主題歌賞に輝いた「リメンバーミー」をピックアップしてみました。

メキシコの伝統文化である“死者の日”をモチーフに、美しいメロディにのせて、夢に情熱を持って生きることの大切さと家族の絆を描いた作品です。

ストーリーの素晴らしさはもちろんなのですが、音楽が重要な役割を果たしています。

劇中で何度も歌われる主題歌の「リメンバーミー」は、父親が娘に向けて、離れていてもいつも君を想っているよ、この歌を聴いて思い出して、というメッセージがこもっています。作詞・作曲を、「アナと雪の女王」の「レット・イット・ゴー」を手がけたクリステン・アンダーソン=ロペス&ロバート・ロペスが担当。

今回お送りするのはアメリカのR&Bシンガー、ミゲルとメキシコを代表するシンガーソングライターのナタリア・ラフォルカデのデュエットバージョンです。

ミゲルの英語の歌詞とナタリアのスペイン語の歌詞が溶け合って曲の表情を鮮やかにしています。

ミゲル、ナタリア・ラフォルカデ「リメンバーミー」お送りしました。

もちろん曲だけでも最高なのですが、映画を是非観ていただきたいです。

映像も素晴らしく歌に込められた愛する家族への想いが心に響いて、あー今年の年末も家族に会いに行きたいなぁと感じました。

大切に想っていること、想われていることは家族という近い間柄ほど当たり前すぎて忘れてしまいそうになるのかもしれませんね。

大切な気持ちを思い出させてくれた気がします。私には95歳になる祖母がいますが、今もずっと一番に可愛いがってもらっているなと感じています。

愛情は見えないものだからこそ、ふと思い出して忘れないようにしたいですね。

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突然ですが、みなさん移動のときは主に電車ですか?車ですか?それとも徒歩?高知のみなさんは車の方が多いでしょうかね。

都内に住んでいると電車が便利なのですが、私は3年ほど前に車を買ってから、断然車が好きになりました。なぜかというと、天気に左右されず出かけられるし、ドアトゥドア移動できるからです。後はひとりになれる場所でもありますよね。

最近、夜遅くまでのリハーサルが何本も入っていたこともあり、車で夜道を静かに走って帰る時間は私にとって癒しでした。

夜のドライブは例えば星を見に行ったり、海までいってひとり泣き明かしたり、色んなドラマがありそうですが、11/11は夢を車に乗せて、1人夜道を行き、朝日を見に行こうという、これから夢を叶えたいと思っている若い世代の人たちへのメッセージを込めて書いた私の歌「未来ドライブ」お送りしました。

社会人になったら一体どんなことをやっていこうか、と悩む方も多いと思いますが、私も最初は音楽家になりたいという漠然とした夢だけだったんです。

そんな夜道の中にいたとしても、夢を持って、アクセルを踏み混んで朝日を見に行って欲しいなと思います。

 

樹奈のMusic Library FM高知

11/4は世界屈指のオルガン奏者、コリー・ヘンリーの最新のライブアルバムをご紹介。

ニューヨーク州ブルックリンで育ったコリー・ヘンリーは、なんと6歳でアポロシアターのステージに立ちました。この幼い時から彼のキャリアはスタートしたのです。そしてコンテンポラリー・ゴスペルのシーンをはじめ、ジャズ、R&B、ヒップホップなど、ジャンルを超えて起用されてきました。

それだけでなくオルガニストとして、ジャズやゴスペルのこれまでの解釈をアップデートし続け、最高な演奏を披露しています。

これまでにオルガンのソロアルバムに加え、バンド編成でファンキーな歌を聴かせてくれたり、ヴォーカリスト、シンガーソングライターとしての才能も見せてくれましたが、今回ご紹介するアルバムはピアノ一本で弾き語りというスタイルということで注目です。
コリー・ヘンリー「swich」お送りしました。

この曲のオリジナルは2020年のアルバム「something to say」に収録されていますが、全然別物になっていて驚きです。

ゴスペルを彷彿させるダイナミックなピアノのタッチや、ファンクの強烈なグルーブ、コードが次々に展開するソロなんかもめちゃくちゃかっこいいですね。

オルガンとピアノは、奏法がまるで違うので、両方弾きこなすのは実は難しいんです。

コリーの弾くピアノは、ルーツがゴスペルであったり、オルガンプレイヤーであるからなのか、力強く、歯切れよいプレーで、新鮮に感じました。そこに生歌がのって、どっぷりニューヨークの雰囲気に浸っているような、すごいグルービーな作品でした。

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10/28放送

秋は行楽シーズンということで、最近休みの日は公園に出かけています。

東京は都立公園が充実していて、公園のスタンプラリーというものまであって結構楽しめます。

今、全制覇を目指して巡っているところです。地元の高知に帰ると、今度は自然巡りをしていますね。

海や川、桟橋に停めてあるボートを眺めて歩いたりして季節の移ろいを味わっています。その土地ごとにお出かけの内容が変わるのも私の楽しみのひとつなのですが、秋といえば紅葉狩り、皆さんのおすすめはどちらでしょうか。

私は学生の頃、京都に住んでいましたので、やっぱり京都の紅葉が一番ですね。特に南禅寺の秋は本当に素晴らしいです。歴史的建物と真っ赤に染まった紅葉の美しさは京都にしかない、世界に一つの景色だと思います。

というわけで、歌詞に京都の名所が入っている私の曲「クラシック」お送りしました。

いまいち今っぽくなくて、古風な彼を京都の名所と一緒に描いてみました。

この曲のリズムはモータウンビートというのですが、もともとはアメリカのモータウン・レコードというレコード会社が発表した60年代の曲、例えばシュープリームスの「恋はあせらず」ですが、古くからあるリズムなんですね。

J-Popのヒット曲にもたくさん使われていますが、この曲では京都のレトロな雰囲気をポップにしたらオシャレかもと思ってアレンジしてみました。

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10/21は、ハロウィンシーズンということで、ホラーとミュージカルが合体した面白いジャンルの映画、2017年の「アナと世界の終わり」をピックアップしてみました。

感染症が蔓延して感染するとゾンビになって世界が破滅に向かっていくという、コロナ禍を経験した今ではドキッとするような内容なのですが、怖いというより、その渦中を高校生である主人公がどのように前を向いて自立し、旅立っていくのかというところにスポットがあたっていて、その姿にマッチした曲がどれもポップで良かったなと感じた作品です。

希望と夢、孤独、そして葛藤、そういったテーマの歌がとても共感できました。

映画のシナリオみたいに上手くはいかないけれど、自分の人生を探していきたいと、ハイスクールの食堂でダンスと共に歌う曲、映画「アナと世界の終わり」から「Hollywood ending」お送りしました。

音楽はロディ・ハートとトミー・ライリーという、2人ともスコットランド出身のシンガーソングライターなんですが、登場人物の心情を上手く表現した楽曲で、主人公以外の、片思いをしている子やトランスジェンダーの子の気持ちも綴られた、完成度の高いものでした。

ゾンビとの戦闘もミュージカルシーンとしてあるのですが、マイケルの「スリラー」を知っている者からすると、ゾンビも踊っているところが見たかったなーと、曲が良いだけに、そんな欲が出てしまう作品でした。

是非、ホラーといってもミュージカルで楽しさが増していますので見てみてください。

樹奈のMusic Library FM高知

10/14放送

最近はすっかり涼しくなって、散歩やピクニックが楽しい季節ですね。秋の野外イベントも各地で開催されていますが、今日はお知らせしたいイベントがあります。今日明日と春野運動公園で開催されているがん撲滅のためのチャリティーイベントであるリレフォーライフジャパン高知です。

私は2008年の初回開催から参加させていただき、その経験から、がん患者さんや実行委員の皆さんの気持ちに寄り添えるような歌を歌えたらと思って書いた曲があります。

リレーフォーライフのキーワードである希望という意味のHOPEをテーマに書いた「Hope 」お送りしました。

 

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10/7はブラジルのサンパウロを中心とした音楽の新たな潮流を牽引するバンド、ダニ&デボラ・グルジェル・クアルテートの最新リリースアルバムをご紹介。

ヴォーカルのダニ・グルジェルとピアノのデボラ・グルジェルの母娘を中心に、ドラムスのチアゴ・ハベーロとベースのシヂェル・ヴィエイラの二名を加えたカルテット・バンドとしてデビューしたのが2013年。

そこから10年の間にリリースされた7枚のアルバムから代表する名曲を選りすぐり、改めてスタジオでライブ録音されたベストアルバムです。ゲストにトランペット、フルート、ギター、トロンボーン、アコーディオンといった
現在ブラジルで最も才能のあるミュージシャンを迎えています。

フルート奏者のMaiara Moraisをフィーチャーしたナンバー、ダニ&デボラ・グルジェル・クアルテートで「Tres Luas」お送りしました。

世の中には母と娘でお仕事している方も結構多いと思うんですが、親子でしか生まれない安心感ってあると思います。

このバンドからは、母を想う気持ちや娘を想う気持ちが音楽の中に溶け込んで温かい波長として感じられるんですよね。

このアルバムは、まるでグルジェル家のお食事会に招かれて、一家自慢のお料理コースを食べるんですけど、今回特別に熟成ソースでアレンジしましたっていうものだったり、彩り鮮やかな食材を増やしましたといったような、特別感があって、アットホームで美味しくいただける作品でした。