樹奈のMusic Library FM高知
高知ではいよいよよさこい祭り本番が始まりました。踊り子さんのエネルギッシュな踊りと笑顔で高知の街が一年の中で一番元気になる時ですね。
特に暑い今年の夏です。ラジオからも暑さをしのげるひとときを送りたいという気持ちで
8/10は極上のジャズボーカルを選んでみました。
現在24歳という若さにして圧倒的な表現力を持つ正統派ジャズ・ヴォーカリスト、サマラ・ジョイ。NYブロンクスで生まれ育ち、祖父母は有名ゴスペル・グルーブのメンバーで、父親もゴスペル・シンガーという音楽一家に育ちます。
2023年グラミー賞で、「最優秀新人賞」と「最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム」を受賞し、突如シーンに登場した注目のシンガーです。サマラはエラ・フィッツジェラルドやサラ・ボーンへのリスペクトを感じるザ・正統派です。しかしながら、その表現の自由さやボーカルの技巧は、ホイットニーやビヨンセなど現代のポップスのポテンシャルをもっていて、スタンダード曲なのにとても新鮮で聴き入ってしまう歌声なのです。
2022年メジャー・デビュー作『Linger Awhile』からサマラ・ジョイで「Nostalgia (The Day I Knew)」お送りしました。
この曲はジャズトランペットのファッツ・ナヴァロの曲で、サマラは、彼のソロ部分のメロディに歌詞をあてて歌うヴォーカリーズという手法を使っていて、音楽好きの心をくすぐりますね。
異彩を放っているこのギターはサマラの大学の講師でもあるイタリア出身のパスクァーレ・グラッソです。クラシック・ギターの奏法を取り入れ、一本のギターでピアノのような音を鳴らすとても斬新なテクニックで、世界中のギターマニアを唸らせているほどです。
古き良き曲の中に革新が秘められた素晴らしい作品。スタンダード曲をゆっくり腰を据えて楽しむ時間を久々に持てたなぁと感じました。
Posted on: 2025年1月2日juna-wordp